髪の毛の成長、育毛促進、抜け毛予防に効果的な4大栄養素と食材

2021年4月6日火曜日

髪の毛は健康な人でも3~6年で寿命をむかえるといわれています。

今生えている髪の毛や、新しく生えてくる髪にとって必要な栄養素を知り日々の食生活に取り入れることは、今後の育毛促進、抜け毛の予防にに効果的といえます。

ここでは健康な髪の毛の育成に重要なもののうち、代表的な4つの栄養素について紹介します。

1.タンパク質


タンパク質


髪の毛の80~85%を形成している「タンパク質」は、最も重要な栄養素のひとつといえます。

その90%近くがケラチンと呼ばれる18種類のアミノ酸が結合したタンパク質です。

タンパク質は体のさまざまな部位で必要不可欠とされる栄養素です。

不足してしまうと生命維持に関わる心臓や内臓などに優先的に使われるので、髪にまでタンパク質の栄養が届かなくなり、薄毛の原因になります。

タンパク質は、肉や魚、卵、乳製品、大豆製品などに多く含まれています。

高タンパク・低カロリーの食品を摂るように心がけましょう。

2.ビタミン類

髪の毛の育毛促進に効果的といわれている栄養素のひとつに「ビタミン類」があります。特に髪の毛のために積極的にとりたいビタミン類は、ビタミンA、E、B群、Cです。

ビタミンA





血流を正常化してくれる働きがあるので、頭皮の新陳代謝や髪の毛の生えかわりを促してくれます。不足すると皮脂腺や汗腺の働きが弱り、頭皮の乾燥を招いてしまうおそれがあり、頭皮のトラブルに繋がりやすくなってしまいます。

ビタミンAは、にんじん、かぼちゃ、ほうれんそう、トマトなどの緑黄色野菜に多く含まれています。

1日の摂取目安量は緑黄色野菜を1日に100g以上です。ビタミンAは脂溶性(脂に溶ける)、油に溶けるビタミンなので、過剰に摂りすぎてしまうと血流を阻害し、頭皮環境を悪化させる可能性があります。脂溶性ビタミンは尿で排出されないので、サプリメントによる過剰摂取には十分な注意が必要です。

ビタミンE





毛母細胞を傷つける過酸化脂質の発生を抑制してくれるので、健康な髪の毛が生えてくるのを助けてくれます。

ビタミンEは、ナッツ、魚卵、ウナギ、モロヘイヤなどに多く含まれます。

1日の摂取目安量は6.5~7.0mgとなっています。また葉酸と一緒に摂取すると、頭皮環境に影響する毛細血管を強化してくれるので、血行を促進し抜け毛を防ぎます。ビタミンEも脂溶性ビタミンですので、ビタミンA同様、サプリメントによる過剰摂取には十分な注意が必要です。

ビタミンB群





細胞の代謝・血行促進と、皮脂分泌の抑制作用があるので薄毛対策によいとされています。中でもビタミンB7(ビオチン)はコラーゲン生成や髪の成分であるアミノ酸の代謝を助ける作用があるため、積極的に摂りたい栄養素です。

ビタミンB群は、豚肉、レバー、マグロ、ニンニク、酒粕などに多く含まれます。

ビタミンC





血液循環をサポートする栄養素です。髪に必要なアミノ酸は胃で分解されながら血液に送り込まれますが、髪まで届けるために大切な役割を果たしてくれます。

ビタミンCは、赤・黄ピーマン、アセロラ、レモンなどに多く含まれます。

3.亜鉛


亜鉛が豊富な牡蠣


タンパク質から髪の主成分ケラチンを生成するために欠かせない栄養素が「亜鉛」です。

また新しい細胞が作られるための必須のミネラルで、アミノ酸の結合を助ける働きがあります。

亜鉛を摂取することでヘアサイクルを正常に保ち、髪の生え変わりを促す働きが期待できます。

亜鉛は体内では作り出せないため、食事によって補う必要があります。

亜鉛は、ウナギ、牡蠣、アーモンド、カシューナッツ、たらこなどに多く含まれています

ただし亜鉛の過剰摂取には注意が必要です。特にサプリメントで亜鉛を補う場合には、とりすぎないように用法・用量を守りましょう。

亜鉛の推奨量は成人男性で10mg、女性は8mgです。


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4.鉄分


鉄分が豊富なほうれん草


髪に栄養を運ぶ血液を作る上で欠かせないのが「鉄分」です。

鉄分が不足すると栄養がきちんと髪まで行き渡らなくなり、髪がパサついて抜けやすくなってしまいます。

また、同じ髪の毛の悩みとして代表的な白髪についても、最近では予防効果があるとの研究結果も出ています。

鉄分は、ほうれん草、海藻類、ピーマン、干しひじき、干しエビなどに多く含まれています。 

1日の鉄分の摂取量目安は成人男性で10mg、女性で12mg。

鉄分の吸収を助ける作用のあるビタミンCと一緒にとることで、吸収率の悪い鉄を効率よく摂取することが期待されます。

ちなみに、普段料理に昔ながらの鉄のフライパン(テフロン加工やコーティングがされていないもの)を使うことで、フライパンから鉄分を摂取することができるそうです。