育毛剤と発毛剤のタイプと医薬品と医薬部外品の違いについて

2021年4月5日月曜日

薄毛、抜け毛対策として「育毛剤の使用」が挙げられますが、いざ育毛剤を使うとなると、様々な種類や効果に何を選ぶべきか悩む方も少なくないと思います。

また、育毛剤と言えば、頭皮に直接塗布するものを想像しがちですが、最近では飲み薬も主流となっており、成果も多く出ています。

ここでは、代表的な育毛剤の種類についてご紹介していきます。



医薬品 と 医薬部外品 の違い


実は育毛剤は「医薬品」と「医薬部外品」に分けられることをご存じでしょうか。


  1. 「医薬品」の育毛剤(発毛剤とも呼ばれる)
    効果 
    → 育毛効果、脱毛予防効果、発毛効果

  2. 「医薬部外品」の育毛剤
    効果 
    → 育毛効果、脱毛予防効果、発毛促進効果


つまり、「医薬品」の育毛剤は発毛剤と呼ばれる通り、ずばり「発毛」効果があると認められています。

そうすると、発毛効果が認められている「医薬品」育毛剤を使用すれば良いのか、と考えがちですが、そこは慎重に選択する必要がでてきます。

例えば、発毛剤に代表される「ミノキシジル」という成分には、人によっては「頭痛や胸痛」「かぶれや発疹」などの副作用が報告されているからです。

さらに、髪の毛自体は生えていて、その毛髪が痩せていたり伸びない方には、発毛剤よりも育毛剤のほうが効果的な場合も多くあります。

ご自分の薄毛、抜け毛の症状にあわせて、より効果的な育毛剤を選択してください。


育毛剤・発毛剤の種類


育毛剤・発毛剤は効果別に大きく4つのタイプに分けることができます。

男性ホルモン抑制タイプ


男性の薄毛のほとんどが男性ホルモンの影響が原因の男性型脱毛症(AGA)です。これは男性ホルモンの一種であるテストステロンが5αリダクターゼという酵素の働きによってDHA(デヒドロテストステロン)という物質に変わり増加することで抜け毛を引きおこすものです。

男性ホルモンを抑制するタイプの育毛剤は、この5αリダクターゼの分泌を抑える働きがあり、それによって男性型脱毛症(AGA)を効果的に予防、改善するものです。

こちらは、プロペシアザガーロなど飲み薬による治療がメインとなり、AGA専門クリニックや皮膚科などで医師による診察のもとで処方してもらう必要があります。残念ながら現状では保険外治療で自費となるためお薬代は非常に高額となりますが、既に薄毛が進行しており育毛では改善が見込めない方、確実に生やしたい方は、下手にあれこれ試すよりも、手っ取り早くAGA治療を始める方が費用対効果は良いかと思います。

また、ノコギリヤシに男性ホルモンを抑制する効果があると言われており、サプリメントなども販売されております。こちらも合わせて服用すると効果的かと思います。

これらは、育毛剤・発毛剤というよりも、「脱毛予防剤」と呼ぶ方が適切かもしれません。

血行促進タイプ


頭皮が健康でなければ、健康な髪の毛は生えてきません。健康な頭皮には、血液中の栄養素が必要です。しかし、ストレスや食生活、生活習慣の乱れによって血行が悪くなると、育毛に十分な栄養素が頭皮に運ばれなくなります。この頭皮の栄養不足が薄毛や抜け毛の原因になります。

血行促進タイプの育毛剤は、毛細血管を拡張することで血液循環を促すため、栄養素を頭皮に届きやすくする効果が期待できます。

こちらは、まだ薄毛が目立って進行しておらず、少し髪の毛が痩せて気になりだした、ハリがなくなりボリュームがなくなってきた、という抜け毛予防段階の方にオススメです。


毛母細胞活性化タイプ(発毛剤)


髪の毛を作る毛母細胞は、頭皮環境が悪化すると働きが弱まってしまいます。

毛母細胞活性化タイプの育毛剤(発毛剤)は、髪の毛を作り出す毛母細胞を外から直接活性化することで元気な毛髪が育つ環境を整える効果が期待できます。

こちらは、ミノキシジルという成分が日本で唯一認可されている外用薬として市販されています。ミノキシジルには、正常なヘアサイクルに戻す作用があり、小さく弱った毛包に働きかけ、毛髪を太く成長させる効果があると言われています。

※飲み薬タイプのミノキシジルタブレットというものが一部海外からの輸入品で流通していますが、タブレットタイプは日本では認可されておりません

実は義兄が一時ミノタブを個人輸入し服用していたのですが、実際にかなり毛が濃くなっていました。ただし、髪の毛以外の全身の体毛(胸毛、まつ毛、すね毛、顔毛など)も濃くなり、少し人相が変わってしまいました。また、初期脱毛が激しく、人によってはそこで怖くなって止めてしまうパターンが多いようです。

ちなみに、その義兄は数か月でミノタブの服用をやめてしまい、途端に毛が抜け落ち、当初より薄くなってしまいました。

ミノキシジルタブレットは副作用も強いためオススメできません。まずは、外用タイプのミノキシジル育毛剤の使用をおすすめします。


毛根への栄養補給タイプ


健康な髪の毛の成長には毛根からの十分な栄養が欠かせません。

毛根への栄養補給タイプの育毛剤は、外から髪の毛の成長に必要な栄養素を補うことで、育毛を促進する効果があります。

ただし、頭皮から栄養を補給するには限界があり、やはり毛髪の育成に必要な栄養素は普段から栄養バランスを考えた食生活とサプリメントによる摂取が効果的です。